普段、商業ビルや店舗で買い物をする際、トルソーやマネキンに注目したことはありますか?
STOCKMAN社が製造するトルソーは「世界で一番有名なトルソー」とも言われており、現在でも最高級のオートクチュール工房や、名だたるファッションブランドで使用されています。
今日はそんなSTOCKMAN社の魅力について紹介します。
STOCKMANってどんなブランド?
STOCKMAN社はベルギー生まれの若いアーティストFrederic Stockman(フレデリック・ストックマン)が1867年にフランス・パリで創業した老舗のボディメーカーです。
創業当時は細々とボディを製造する、とても小さな企業でした。しかし1987年に、ある転換点が訪れます。
ストックマン氏はそれまでブランドが希望するサイズにあわせて特注で裁断用ボディを製造する手法を見直し、自社で統一した規格サイズをつくりあげ販売し始めました。各ブランドがそのボディに布や綿布を巻き付けサイズを可変をすることで、その時々にあったサイズで洋服のパターンを引くことが出来ると考えたからです。この画期的な方法は製造コストを抑えることもでき、多くのブランドに受け入れられました。またボディの規格サイズを決めたことが、現在まで続く洋服のサイズ展開(〇号やS/M/L)の礎を作ったとも言われています。
STOCKMAN社はこのボディを各国の博覧会に出品し、徐々に評価されていきます。ロンドン・モスクワ・シガゴ・アムステルダム・ブリュッセルなど世界の主要都市で成功を収め、1900年には年間3万体のボディを製造・販売するほど大きな企業へと成長していきました。
SIEGEL & STOCKMAN社の設立
各国で成功を収めていったストックマン氏は、ある日、マネキンやハンガーを製造する会社を立ち上げたシーゲル氏と出会い、意気投合。
二人で「SIEGEL & STOCKMAN(シーゲル&ストックマン社)」を設立します。
SIEGEL社が手掛ける店舗什器は、抽象的でモダンなデザインを得意としており、パリに点在する大半の店舗備品を手掛けていきます。
またArt Deco(アール・デコ)と呼ばれる、20世紀初頭から中期にかけてヨーロッパやアメリカで流行したデザインの潮流ともマッチしていたこともあり、世界的に有名になっていきます。
1920年代にトルソー、1930年に店舗什器と立て続けに成功したSIEGEL & STOCKMAN社は、1947年にChristian Dior(クリスチャン・ディオール)が世界的なセンセーションを巻き起こした「ニュールック」用のドレスフォームを提供します。それを皮切りに黎明期のクチュール工房へドレスフォームを販売していきました。
SIEGEL & STOCKMAN社の現在
SIEGEL & STOCKMAN社では現在65名の職人が在籍しており、1867年の創業当時から変わらぬ手作業で、ボディの成型から仕上げまでを分担しながら製造しています。
同社のこうした取り組みが評価され、2012年にはフランス企業をはじめとする優れた産業および職人の産業技術を評価する「Entreprise du Patrimoine Vivant」(EPVラベル)がフランス政府より授与されました。 そして今日まで、ディスプレイ道具の専門店としてパリを拠点に、世界各国の華やかなウィンドウや店舗装飾の重要なツールを供給し続けています。
弊社は2007年より「SIEGEL & STOCKMAN」社と日本国内における総代理店契約を締結しております。
STOCKMANのコレクションをみる
https://www.nanasai-online.jp/collections/stockman-1